"中国"がブランドになる日
中国のラジオを聴いていると思うのが、中国には勢いがある。ということだ。
ピーター・ティールは中国は模倣の国なのでイノベーティブは起きずアメリカの敵にはなり得ないと断じたのだが、私にはどうもそうには思えない。
世界はフラット化していて、中国がいつまでも模倣に甘んじているとは思えなく、いずれ独自のアイディアを生み出していくのではないかと思っている。
現代は”プラットフォームの時代”と言われているがそれもそうでは無くなる。
新しいプラットフォームは直ぐに模倣され競争が激化する。優位性は限界まで圧縮される。
Googleがなぜ今もトップランナーでいられるのかは、それはGoogleはイノベーティブへの投資を惜しんでいないからだ。
Googleは常に新しいことにチャレンジしている。だからトップでいられるのだ。
プラットフォームを作ればそれでお終い、という訳では無い。
楽天が凋落してきていることは周知の秘密である。
今やBASEや他のECサイトが台頭してきている。
今は誰もがイノベーティブでなくてはならない。トップギアで走り続けるのだ。
日本は二番手の経済大国の地位で満足していた。
それが中国に取って代わられ、韓国や東南アジアが今はその役割を果たしている。
日本は二位にとどまろうとして競争に負けた。
中国はそれを見ている。
同じ轍は踏まないだろう。
日本の成長を止めているのが派遣制度である。
中間搾取を奨励している自民党政治である以上、日本の発展は望めない。
アメリカは簡単にレイオフ出来るので派遣制度が無い。中国も直接雇用が主なので派遣制度はあっても限定的だ。
日本は”能力主義だけど俺たち(自民党)のことはつっこまないでね”
という方針を国民に押しつけているのでいずれ限界が来る。
これは派遣制度と同じだ。
スティーブ・ヴォズニアックが”はたらくをたのしもう”と言って「そだなー、いまはエンジニアの時代だな、○○へ登録しなくちゃ!」
と言っているエンジニアはたぶん技術者としては三流だ。
効率化や本質を考える技術者と派遣制度は本来、水と油の関係だからである。
国策で国家規模のマッチングシステムを採用すれば労働力の流動化は確保されるのにそれをしないのは自民党とのロビー活動等の懸念がある。
日本が抜本的な改革が出来ないまま自民党政治が続いて、それを他山の石としている中国がまた違うやり方で経済を発展させる。
その差は開いていくだろう。
日本のふるわない成長率は日本には”大人の事情”が多すぎるからだ。
経済を牛耳っている経済界のTOPの意向や何故かスクランブル放送にしないNHKの司法判断、高プロ制度など日本には変化を好まない要素が多くある。日本経済が後退しているなかで利権構造を是正していかないのは国民の活力を奪う。閉塞感というのはそういう所から生まれる。
中国共産党は自民党の支配構造が似ているので、中国はかつて日本が通った道を進んでいる。その一方で、日本の成功や失敗から学んでいる。いずれ、中国も日本と同じジレンマを経験すると思うけれど今は経済成長のまっただ中だ。
なので中国がブランドになる日が来ると思う。
それもかなりの確度で。
中国は二位で甘んじる国ではない。いずれ天下を狙ってくる。
その時に日本のグランドデザインがどう変わるのか気になる。
2018年6月5日