プーと大人になった僕 評論

 

何もしないということが何かに繋がるから何もしないのに意味があるというのは間違いで、見返りを期待して何もしないのはよろしくない。

子供の頃に人生の真理が見えているのに大人になってしまうとそれを忘れてしまう。


プーさんは当時の懐かしさそのままにクリストファー・ロビンに忘れてしまった何かを届ける。

ディズニーの作品に多大なる貢献をしてきてシャーマン兄弟の弟がエンディングで歌を唄ってくれるのだけれど、それがこの作品の正統性とディズニーの従来からある一貫したメッセージを強化している。

作品はプーさんの後日談で、クリストファー・ロビンが100エーカーの森を離れてから数十年後の話しである。クリストファー・ロビンは家庭を持ち家族を支えようと奮闘するあまり子供の純粋な心を忘れてしまいすっかり現実に擦り切れてしまう大人のロビンをユアン・マクレガーが好演している。

 

子供の時の憧憬がいつまで経っても記憶に残る場合は少ない。
このクリストファー・ロビンのように仕事に忙殺されて子供の時の感情を忘れてしまうこともあるだろう。だが、子供の時に見つけた真理とは案外生涯を通して影響を及ぼすものなのである。クリストファー・ロビンが心を通わせたプーさんのように、誰の心の中にもきっとその人だけの”プーさん”は存在する。

 

★★★★★

 

2018年9月15日(土)全国ロードショー

 

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