イン・ザ・ヒーロー 評論

東映の試写室で観てきたのですが、試写室は社屋の奥まったところにあり、慌ただしく働いていられる東映の社員さんを横目で見ながら試写室へ入って行くことになります。邦画の試写はあまり行っていないので忘れていましたが、試写への出席にはなんとなくですがドレスコードがありそうです。試写の参加者は一様にスキニーのジーンズにTシャツなのですが、私だけバミューダパンツにサンダルで少し浮いているように自分で感じました。外資系の配給会社の試写室は試写室と社屋が分化されている場合が多く、気後れすることなく映画が見れるのですが、東映さんの場合はまさにアウェイのような感覚で映画を観ることになります。業界慣れしていない私には長いこと忘れていましたが、映画業界って結構礼儀作法に厳しいところだったのを思い出しました。で、『イン・ザ・ヒーロー』ですが、過去の特撮ものにオマージュを捧げるだけでなく、”スーツ・アクター”というアクション専門のスタントマンに光を当てています。

縁の下の力持ちというのか、裏方さん有っての映画なのだというのが解る作品です。

手垢の付いた表現ですが、映画を作るのは夢を売る仕事なんだと再確認した次第です。たぶん製作現場の人はきっとそうなのでしょう。ただ、映画を売っているのがマンネリ化してしまって惰性で宣伝文を書いている人もいるみたいです。惰性なのか精一杯やってその程度だったのかは分かりませんが、『イン・ザ・ヒーロー』のように本当に映画作りに情熱を傾けているのは現場の人なんだなあと思ってしまった作品でした。

本作の批評は追々『映画ジャッジ』で掲載しますので宜しかったらご笑覧ください。

 

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